『スティーブ・ジョブズ』を読む (2)
アップル社創業早期、ジョブズの共同設立者であるSteve Wozniak (“Woz”)の存在が大きかったようです。Wozの手作りした機械のお陰で、アップル社に最初の資金が入り、その技術を見込んでVCも投資したと見ることもできるかと思います。
Google社でも、創業者が二人いて、ビル・ゲーツだって、最初はPaul Allenという共同創業者がいました。もちろん、意気投合で、しかもスキル的にもカバーし合えるようなパートナーがいるのは素晴らしいことです。しかし、そういう仲間は現れていないうちは、創業できないでしょうか。(つい最近までは、創業者一人のスタート・アップに出資しないというVCもシリコン・バレーにありました。)
それは違うと思います。今の時代は、会社を一緒に設立する共同創業者がいなくても、プロジェクトベースで、専門技術の持っている協力者をネットのデータベースで簡単に見つかることができます。フリーランスという形で手頃な価格で様々な要望に応じてサービスを提供してくれます。
また、資金面だって、会社のコンセプトの段階から投資に参加するもありのseed investorや、早期投資以外にもいろんな面でサポートするような accelerator も数多くあります。
ハードウェアの製造も、Alibabaに行ったら、なんでも作ってくれるような工場とはメール一本で連絡が取れるようになっています。
オフィスは、co-workの形で一つの机や一人だけの個室から借りられるようになっています。それに、コーヒーショップにコーヒーを一杯でさえ注文すれば、何時間居座っても、お店から文句ひとつもありません。その上、インタネットに無料で繋いで、コーヒーのお代わりも自由なお店もある世の中です。実際に、スタバのテーブルから創業した起業家の話もよく耳にします。
とにかく、今の時代は、ジョブズ氏のようなガレージから大成功した先輩たちのお陰で、創業するエコシステムはとても整っているようになりました。〇〇がないから、〇〇ができないから、起業できないという口実はもう通用しません。
もっとも、無を有に変えるそのプロセス自体は、まさに起業する醍醐味です。ジョブズ氏がいつも言うように、”The journey is the reward."
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