分かち合う(1)マウイ島にある豪邸
約一年前、ハワイのマウイ島に旅行に行ったとき、海と山の雄大な景色を眺めながら、スリル満杯のクネクネ道を走るハナ・ハイウェイのバスツアーに参加しました。途中のどこかで、一つの生い茂った緑が美しい山の麓に沿って山の向こうに走るとき、この山を横断できそうな一本の緩やかな近道が見えてきました。この近道を取るかなと思うや否や、道の入り口に玄関があり、ドアが閉まっていることに気づきました。
そのとき、バスのガイドさんが私のもっている疑問を読み取ったように、説明してくれました。あの玄関の後ろには、私有地であるため、その道もプライベートの道です。なので、この山の向こうに行く近道を通れるのは、その屋敷の所有主だけだそうです。
へい、どの大金持ちがこんなに広々としていて、パラダイスのような屋敷で豪邸を持っているのかなと思ったら、なんとあのトークショーの女王であるオプラだとガイドさんが教えてくれました。
アメリカに住む人だったら、多分知らない人はいないと思うが、オプラは、芸能界で大成功を収めただけではなく、人間性も高く評価され、広く尊敬されている方であります。しかし、いくらオプラであっても、こんなに美しい山を私有地にして、豪邸を建てたうえ、自家専用な登山車道までも作ったことに対して、この地域の住民たちは、どういう気持ちでいるのでしょうか。
そう考えているうちに、ガイドさんは続いて話してくれました。オプラは、この敷地内で、野菜を有機栽培していて、そこで取れた野菜は、ほとんどローカルの住民たちに寄付しています。マウイ島には農産物がなく、野菜は全て外地からの運送に頼っていたので、オプラが寄付した野菜は、ローカルの住民たちにとって、大変有り難たいものだそうです。そのほか、オプラは時々テーブルセットや食器なども当地の住民たちに寄付したりしているとのことです。
そうでしたのか。さすがにオプラだなと私はしみじみに感心しました。この山はどうせ誰かに買われるなら、地域の住民にも喜びと利益を与えるオプラが一番いいですね。
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大成功を収めていて、人間もできている人は、自分の成功と幸せを皆んなと分かち合える人だと教えてくれる一例でした。
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