美しいシカゴ (1)<建物>

つい最近、シカゴに訪れました。今年で二回目の旅です。一回目は、6月の初めで、晩春か初夏のシカゴは花園の中に建てられた都市そのものです。どこを見ても生き生きとしていて美しいです。今回は、12月の中旬ということで、自然の花木は冬に静まり返ったが、祝日のライト・アップやクリスマス・ツリーなどの飾りでこの都市は依然として彩で煌びやかです。


そして、季節に関わらず、毎回必ず感動させてくれているのは、シカゴの洗練された建物です。シカゴは、まるで建物のメジャー・リーグと言ってもいいほど気品のある建物が立ち並んで美の競演をしているような街です。


世界のどの大都市にも支社やチェーン店を擁する大手会社、ホテルやデパートでも、シカゴでの建物は、他のどの都市での建物よりも格別にエレガントで、かつほどの良い個性を持っています。


そして、一つ一つの建物が美しいばかりではなく、そのアンサンブルがまた芸術的です。クラシック式とモダン風の対照、軽快的なガラスばりの摩天楼をバックグランドにするコンクリート造りの落ち着いた館、または、シンプルで直線的なデザインの隣に水の波紋をイミテーションする曲線的なモチーフ。。。 


そこでハッと気づいたのは、シカゴの建物は、各々の美に上下をつけるような競争ではなく、相互の美をより一層引き立てるような協力だったということです。まさにそれは、シカゴの建物が世界一美しいと評される根本的な原因であるかもしれません。


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なぜか、シカゴの建物は、理想的な組織と人材像を連想させます。

優れたスキルを持っている個人が一軒の美しい建物しかすぎません。ただ一軒の建物がどんなに美くても、美しい街になれません。たくさんの人材が、それぞれ優れたスキルと個性を持って、時々対照的であったり、時々補完的にであったりして、全体的に調和されている場合、初めて魔法のようなパワーを出せるチームになります。

そして、本当に素晴らしい人材は、個人が優秀だけではなく、周りに溶け込んでチームワークができ、他のメーバに劣等感を与えるどころか、彼らの良さを引き立てられるような存在でいることです。

知恵東西

ニューヨーク在住。中国 (C)、アメリカ(A)、日本(N)で学んだこと、考えたことを思うがままに綴る。

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