ただ起きぬ(2)

ただ起きぬ精神を唱える松下幸之助さんは、ただ起きぬ精神を徹底的に実行していました。


まず、学校教育を中断しなけれいけなかった松下さんは、その挫折があったからこそ、誰よりも読書に励み、その上、他人にも素直に頭を下げて教えてもらたっりしていました。学校で勉強できなかったことを、読書と実社会での勉強を通して補おうとしたのです。


それから、松下さんは小さい時から体が弱かったです。起業してからも、体調のせいで、しょっちゅう仕事を休んで自宅で休養したりしました。普通な人なら、健康な体に恵まれないことだけでも、「どうして自分が」と運命の不平を訴えたくなるでしょうが、松下さんは、この病弱な体から、かえって一つの重要な悟りを開きました。つまり、自分がいつも第一線でバリバリ仕事できないからこそ、他人を信頼して権限を委任することを学ぶ機会だと捉えたのです。


また、松下さんは出身が貧乏でした。これは、起業する志のある人にとっては、資金面において一つの不利な要素と考えるかもしれません。松下さんは、むしろ、それを成功するモチベーションに思えたし、少額なお金でもそのありがたみを知ったのです。


実は、松下さんは晩年、自分が成功した理由については、スバリこの三つだと語ったのです。即ち、学歴がない、体が弱い、家が貧乏というハンディのように見えるこの三つの転びが、松下さんを成功に導いたと本人は認識したとのことです。

<次のブログに続く>

知恵東西

ニューヨーク在住。中国 (C)、アメリカ(A)、日本(N)で学んだこと、考えたことを思うがままに綴る。

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