ただ起きぬ(1)
松下幸之助の「道が開く」に、「転んでも」という章があります。
転ぶのを恐れないで、起きればいい。しかし、そのまま起きたら、また同じように転んでしまうかもしれない。したがって、松下さんは、「七転び八起き」のように失敗に屈せない姿を肯定しながら、「七度転んだら八度目に起きればいいという呑気な」考えは「いささか愚である」とも論しました。それより、松下さんは「転んでもただで起きぬ」という諺がもっと好み、なぜなら、一度転んだら、その転びから何かを学んで悟りを開こうという真剣さがあるからだそうです。
斎藤一人さんもおしゃったように、何か失敗や不利なことがあったら、得になるようにまで考えなければなりません。レモンをくれたら、レモンネートに変えるように。あるいは、日本では、梅が酸っぱくて食べられないけど、それにさらに塩を入れて、日本の国民食にもなるほどの梅干しに作るように。
アメリカの有名なWhole Foods Marketというチェーン店スーパの創立者John Mackeyが語ったあるストーリーを思い出します。1981年に、大学中退したJohnは当時の彼女と他の二方と一緒にテキサス州のAustin市にある店舗を設立し、 Whole Foods Marketと名付けました。地域の住民からも好かれるスーパになって商売繁盛だったが、設立して1年も経っていないある日に、Austin市が暴風雨に見舞われ、店舗はなんと洪水に沈んでしまいました。保険も掛けていない店舗でした。洪水が去った後、在庫商品は全部流されて、建物もガラクタになった光景を目の当たりしたJohnは、こう決めた:この店舗を立て直そう、その上、今後のリスク分散のために、店舗数を複数に増そう。なぜなら、小売業が一店舗しかない場合のリスクを身をもって学んだからでした。これはまさに「転んだらただで起きぬ」の一例ですね。
<次のブログに続く>
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