空っぽになろう
どこかのポッドキャストで Todd Henryという作者がインタビューを受けた時、彼の著書 「Die Empty」(空っぽになって死ぬ)という本のタイトルの由来について以下のように語った。
彼はある経営学において有名な教授の講座を聞いた際に、教授は、この地球上で最も価値の高い場所はどこか、とみんなに質問を投げた。南米のダイヤモンドの鉱山かな、アラスカの油田かなと、色々と思案した彼は、その教授の答えに強い衝撃を受けた。教授は、この地球上で最も価値の高いところは墓地ではないかと話した。なぜかと言うと、墓地に埋蔵されたのは、執筆しようとする本のアイデアや実行に移っていないビジネスプランなど、まさに宝の蔵だ、と教授は説明した。その話に刺激された彼は、帰宅後、自分のノートに、力強く二文字を書いたーDie Empty。
空っぽになって死ぬ。実にインパクトのあるメッセージだ。素晴らしいアイデアや発想や計画など抱えながら、それらを形にすることを明日にと明日にと先伸ばしているうちに、ただ年々老いていく。最後の最後に、アイデアなどを抱えながら、能力をほとんど発揮しないまま、息が止ってしまう。。。そんな死に方は悔しすぎると思いませんか。
宮崎駿監督はスタジオジブリを設立する前に、他の会社でアニメ制作を担当した。日々同じようなアニメを作るのに追われた彼は、純真・無垢な世界を描きたく、「隣のトトロ」を既に構想した。しかし、毎日仕事が忙しくて、帰宅後「隣のトトロ」の原画を少しづつしか描けなかった。このままで人生を終えたくないと決意して、友人の鈴木敏夫と一緒にジブリを立ち上げた。その決断と行動のおかげで、宮崎監督は、世界のアニメ史に残る名監督になって、我々の心が打たれるいくつかの名作も制作できました。
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思いは、思いに止まらずに、素早く行動に移して形にしたいものです。出し切って、空っぽになって、悔いがないように死にたいですね。
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